歯の豆知識「ジンジバリス菌?」

中山バイパス沿い、予防と丁寧な説明を心がけています岸歯科医院 スタッフ今釜です

7月に入りました。

もうすぐ梅雨も明けるのではないでしょうか?

さて今回は歯周病について。

実は先月虫歯予防週間もあっていろんな記事がありました。

これはその抜粋

「歯周病の進行度には『ジンジバリス菌』が影響!? 歯科医が解説、凶悪菌の活性を高めてしまう条件とは?

歯周病の進行度には『ジンジバリス菌』が影響!? 歯科医が解説、凶悪菌の活性を高めてしまう条件とは

歯周病にはじつは凶悪な歯周病菌というものが存在します。その歯周病菌が定着しているかどうかで、重度の歯周炎になるリスクが高まってしまうのです。

今回は、歯周病を重症化させる歯周病菌について、歯科医の亀井孝一朗先生の著書『小さな町で評判の歯科医が解説 歯周病になったらどうする?』からお伝えしていきます。

歯周病を重症化させる“歯周病菌の王者”とは

歯周病の進行度には『ジンジバリス菌』が影響!? 歯科医が解説、凶悪菌の活性を高めてしまう条件とは

歯周病は10種類以上の原因菌の組み合わせによって引き起こされます。

その病原性にも高低があり、病原性の高い歯周病菌が定着していなければ、行き着く症状も軽度、または中等度で済みます。

しかし、病原性の高い歯周病菌が定着している場合は、重度歯周炎まで行き着き、歯が抜け落ちてしまうこともあるといいます。

歯周病菌は、危険度別に、悪性度の高い『レッドコンプレックス』といわれているグループを“歯周病ピラミッド”の頂点とし、

それよりも低病原性の歯周病菌を『オレンジコンプレックス』

その下に『ブルーコンプレックス』をはじめ『パープル』『グリーン』『イエロー』と歯周病菌は6つのタイプに分類されています。

「この『レッドコンプレックス』の細菌がいる場合、歯周病の重症化リスクは格段に高まります。

『レッドコンプレックス』に属しているのが、トレポネーマ・デンティコラ菌、タンネレラ・フォーサイシア菌、ポルフィロモナス・ジンジバリス菌(以降、ジンジバリス菌)という病原性が高いトップ3の歯周病菌です。

なかでも“歯周病菌の王者”ともいえるジンジバリス菌の有無に、私たち歯科医は注意を払っています」

ジンジバリス菌をはじめとするレッドコンプレックスは、まずそれ自体の毒性が強く、歯茎に強い炎症を起こします。

出血によって凶悪な歯周病菌が元気に!

歯周病の進行度には『ジンジバリス菌』が影響!? 歯科医が解説、凶悪菌の活性を高めてしまう条件とは

高病原性の歯周病菌であるレッドコンプレックスは、口腔内に定着していたとしても健康的な口内ではその活動は抑えられています。

レッドコンプレックスが動き出すには、いくつかの条件があるとされています。

それは以下のような状況です。

・歯周病が一定段階に進行し、豊かなプラークが形成されている

・歯周ポケットが深く、空気のないアルカリ性の環境が整っている

・疲労やストレスによる免疫力の低下や、喫煙習慣、遺伝的要因など

「つまり、歯周病菌にとって極めて有利な環境が整っているときに、歯茎からの出血で豊富な栄養素が送られてくると、

ジンジバリス菌をはじめとするレッドコンプレックスは増殖をはじめ、歯茎に強烈な炎症を引き起こす攻撃を開始するのです。

日々の歯磨き、あるいは食事の際など出血が起こるたびに、静かにレッドコンプレックスは菌数を増やし、歯周病のステップを中等度や重度へと向かわせているのです」

加えて、レッドコンプレックスといわれるゆえんは日和見菌を巻き込んで炎症を激化させる点にもあります。

「口のなかの細菌は、正常であれば善玉菌・悪玉菌・日和見菌が2:1:7の割合でバランスを保って暮らしています。

そのバランスが崩れて悪玉菌が優勢になったとき、大多数を占める日和見菌が悪玉菌をサポートし、一気に病原性が高まります。

この現象を専門的には、『マイクロバイアルシフト』といいます。

そのマイクロバイアルシフトを引き起こす力がレッドコンプレックスは強く、なかでもジンジバリス菌の統率力は絶大です」

歯茎から出血するたびにジンジバリス菌たちは増殖し、一定数に増えることでマイクロバイアルシフトが引き起こされ、

強毒性と数の力で歯茎の炎症がどんどん加速していくのです。

歯周病は命に関わる全身の疾患のリスクも高めてしまいますが、それにはこうした凶悪菌が関係していたのです。

凶悪菌がいる場合は、歯茎の出血はこうした攻勢が始まるサインでもあります。全身の健康を守る意味でも注視していきたいですね。」

ちょっと長い記事でしたがどうでしたか?

菌にもいろんな種類がいるんですね。

でも皆さんに本当に知ってほしいのは「菌は見えない」という事。

生活習慣を見直し、セルフケアを充実させることで菌を減らす!

これしか改善はありません!

もちろんそのお手伝いを私たちもします。

この記事が気になった方はぜひ受診を。

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