注意を予防と丁寧な説明を心がけています岸歯科医院 スタッフ 濵田です。
夏休みも終わったので、少しだけ岸歯科医院も落ち着きを。
今回は「食べることも学習」
どういうことでしょうか?
これは結構多くのお母さん達から尋ねられることですが、
「この子食が細いんで」
「あごを鍛えるにはどうしたら・・・」
今回はそんなギモンへの大前提的な答え。
ある記事からの参照ですが・・・
お口は「命の入り口 心の出口」と言われます。
「食べる=生きる」「お話をする・笑う=ストレスの発散・こころのケア」などの意味を含んでいます。
「お口の健康=健口」は「心身の健康」の源と理解されるようになりました。
「食べること」は、本能だと思っている方が多いようですが、「学ぶこと」「練習して身につけること」です。
母親のおなかの中ですでに「食べる学習」は始まっています。
胎児がイチゴくらいの大きさの8週頃には上唇に何か触れると首や状態を動かします。
レモンくらいの大きさの12週頃はお口を閉じたり、羊水を(嚥下(えんげ))飲み込んだりします。
グレープフルーツくらいの大きさの22週頃には口をすぼめることができるようになります。
かぼちゃくらいの大きさの28週頃から自分の指を口の中に入れて指しゃぶりをします。
出生後しばらくは原始反射として生きていくための機能として備わっています。
赤ちゃんは、おなかの中で学んだことを生かして、母乳やミルクを飲むことができます。
この時口や舌は、吸っているのではなく、腸の蠕動(ぜんどう)運動と全く同じ動きをして体に送り込んでいます。
1歳過ぎまでストローでミルクを飲めません。スプーンなどで舌にミルクを置けば飲めます。
赤ちゃんの口腔(こうくう)は腸と同じなのです。
機能が十分でないのに月齢で離乳食を始めることがありますが、個々の発達に応じて離乳食の形を決めないと下してしまいます。
舌が前後、左右、上下に動くことを順番に習得し、
総合的に動くこと、そして、唇を閉じる、口角を左右に動かすなどを習得しながら、
飲み込む、噛(か)む、食べ物をまとめて飲み込むことができるようになります。
また、おっぱいやおしゃぶりの時期は、鼻呼吸を獲得する大切な時期です。
呼吸器と消化器を同時に使うことを学習します。
ここで舌や頬の使い方を学びながら歯が生えてきます。
離乳食開始に向けては十分なトレーニングの時間を持つよう心がけてください。
どうでしょうか。
赤ちゃんも「学習」しているのです。
ならば子供たちはどうでしょうか。
やっぱり「学ばなければ」ではないでしょうか。
噛み応えのあるものをかむ、前歯を使う、好き嫌いなくたくさん食べる。
いろいろありますが、いきなりさせるのではなく徐々に。
段階を踏んで、いろんなものを食べさせていくようにしましょう。