中山バイパス沿い、予防型の歯科医療を行っています 岸歯科医院 スタッフ濵田です
6月4日からは虫歯の予防週間。
そんなわけで先日もTVで歯と口の健康についてやっていました
最近では予防に目を向けてくださる患者さんも多くなり、頑張りがいがあります。
さて今回は「糖尿と歯周病」
一体何の関係が、と思われている方はまだ糖尿の診断を受けていない方、ではないでしょうか。
今、糖尿の診断を受けている方、治療を続けている方はすでに「歯周病の治療に」と言われてはいませんか?
そうなんです、現在糖尿と歯周病は明確に関連があるといわれています。
糖尿病の人が歯周病になりやすいことは、以前からよくいわれていたことですが、
糖尿病といっても病状に大きな幅があることや、
歯周病自体が罹患率が高い病気であるために、相関関係を見つけ出すことが難しかったようです。
ですが、これまでに行われてきた調査研究から、いろんなことが分かってきました。
(1) 糖尿病の人は歯周病の罹患率が高い
2倍強の頻度で歯周病が起きやすくなるとの報告があるようです。
(2) 糖尿病の人は歯周病がより重症化しやすい
(3) 糖尿病の罹病期間が長い人ほど、歯周病の罹患率が高い
(4) 血糖コントロールがよくない人は歯周病がより重症化しやすい
血糖コントロールがよくない人ほど、合併症の進行が早くなりますが、歯周病も同じ傾向がみられます。
(5) 歯周病が重症化している人ほど血糖コントロールがよくない
進行した歯周病がある人ほど、血糖コントロールが悪化しやすく、合併症の発病率が高いという報告もあります。
(6) 歯周病の人は糖尿病の罹患率が高い
(1)と同じですね
(7) 歯周病の人は糖尿病でないとしても糖尿病予備軍であることが多い
(6) と同じ調査から、歯周病がある人は、たとえ糖尿病と診断されるほどの高血糖ではないとしても、
HbA1C(過去1〜2カ月間の血糖値の平均を表す検査値)が高い人が多いことが示されました。
つまり、「糖尿病予備軍」の頻度が高いということです。
(8) 糖尿病の人が歯周病をしっかり治療するとHbA1Cが改善する
慢性感染症である歯周病に対して徹底的な治療を行うと、血糖コントロールが改善することがわかってきました。
それとは逆に、血糖コントロールが悪いと歯周病の治療だけ進めても、歯周病がなかなかよくならないと、
従来からよくいわれています。
糖尿はほぼ一生付き合っていかないといけない病気です。
歯周病を改善することで糖尿を改善することができるのなら、いいことではないでしょうか?
おそらく糖尿の治療費に比べれば安く済むし、手術を受けなければならない、なんてことにならなくても・・・
「これだけ通院しているのによくならない」
「食事の制限がつらい」
「何かもっと良くなる方法が手軽にないのか」
そう思っている方、
ぜひ歯科に受診をしてみてはいかがでしょうか。